前進 遙かなる大地
樺南森林鉄道

中国の北辺、黒竜江省の佳木斯市樺南県にナローゲージの森林鉄道があり、2007年の今も蒸気機関車が健在だ。国策で木材の積み出しはなく、終点の紅光で採掘する石炭の輸送にC2型が従事している。かの地は「大地の子」の舞台になった勃利や七台河が近い。一度は訪れてみたい鉄路であったが、如何せん日本国九州からは遠い。最近就航した関空―哈爾浜線を利用して訪れる機会に恵まれた。旅程は3泊4日、撮影は2日間という強行日程だったが、念願の地に舞い降り、久々に煙分を補給。しかも、10月下旬だというのに、予想だにしなかった初雪が降り、いきなりの銀世界に放り出された。短い限られた撮影ではあったが、それなりの収穫もあった。列車の運休や過酷な自然条件で敬遠がちだったが、初訪問で吹っ切れた。「あと5年は蒸気機関車で運行する」と鉄路局関係者は言っていた。その言葉を信じて、可能な限り通ってみたいと思う。先達諸氏の後陣を拝するが、まずは初回分をご披露する。



■ 2007年10月21日早朝 樺南のデルタ線でC2と初対面。前日来の吹雪でフロントの足回りは雪を被っていた。


■ 2007年10月22日早朝 下樺駅を発車する重車。10月とは思えない真冬の景色。


■ 2007年10月21日 駱要子の無線塔から通称日本村を俯瞰。短編成の重車が駆け抜けていく。この時期に雪景色が撮影できるなんて「シンジラレナーイ!」。


■ 2007年10月21日 下樺―駱要子 雪原にかろうじて残った黄葉。C2が牽引する短編成の空車がこれから険しい山路へと向かう。


■ 2007年10月22日早朝 朝日を浴びて下樺を発車する空車。


■ 2007年10月22日 レールバスに乗って峠に行く。有名のΩポイントで空車を待ったが、上り勾配にもかかわらずご覧のような無煙。貨車が短いせいか、はたまたカマの性能がいいのか?


■ 2007年10月22日 立新側の有名なΩ。立新から峠までは必ず後補機が付く難所。 だが、出炭量が少ないのか、貨車が短い。従って後補機が着いても爆煙は拝めず仕舞いでちょっとがっかり。


■ 2007年10月22日 下樺―駱要子の丘で沈みゆく夕日と空車を絡めて撮ることに成功。ポイントに着いたときにはすでに下樺駅に列車が到着。慌ててセッティングした。間一髪間に合った。

 2日間はあっという間に過ぎた。次回はもう少し余裕を持って来よう。


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