日本!(真野恵里菜)
3-1 舞台
■ 舞台 「恋するHello Kitty」

平成21(2009)年11月11日(水)〜19日(木) @青山円形劇場
真野恵里菜、橋本淳、坂田梨香子、深寅芥、和田彩花、前田優佳、福田花音、小川紗季
プロデューサー;丹羽多聞アンドリュー、脚本;坪田文、演出;武藤淳

(17日に観劇)
演劇を観るとは、いつ以来だろう、記憶が無い程だ。今回の演劇は、サンリオのハローキティーとコラボしているのに、あまり子供向けに宣伝していなかったようだし、観客にも子供が少ない。劇場は円形舞台で観客席の真ん中にあるので、全方位に客席がある。よって一方の壁に舞台装置が張り付くような形にはなっていない。教室の中のシーンなどはどうしても正面方向ができるが、演劇に関しては全方位正面の形で進行していく。どの方向の観客からも見えるよう、遮るものが無い舞台である。シンプルといえばシンプルだが、劇に関しては高度な演技力が要求されるであろう。
  人形の国から人間の世界へやって来た玩具のキティちゃん(真野恵里菜)。ヌイグルミ時代に捨てられた処を男のこに助けられる。その男の子に逢いたくて、人形の国の神様にお願いし、人間の姿となって人間の世界にやってくるキティ。神様がキティに与えた試練は三つ。正体が人形であることを悟られないこと、猶予は3日間、その男の子から猶予期間の3日以内にキスをもらうこと。その三つの条件が達成できないと、キティは人間の世界から消えてしまうし、玩具の国にも帰れない。それでもいいから男の子に逢いたいと、キティは人間の世界にやってくる、、、。人間のあり方と人間の恋愛の矛盾、まっすぐで純粋なキティの葛藤と苦しみ、恋と友情の狭間で苦悩し揺れるキティを、涙を流しながら演技する真野ちゃん。某巨大掲示板でさえ絶賛される真野ちゃんの真に迫った演技姿に同化し、あちこちからすすり泣く観客が、、、。拙者?最近、涙腺ゆるいしね(涙)。これはやっぱ子供には難しい演劇かも。一応、キティちゃんの着ぐるみ も最初と最後に出ることは出るけど。まだ明日の舞台があるの
で、全ストーリーは書けないけど、最初の捨てられたキティのヌイグルミのシーンが、最終部分で結果にリンクしていくという、脚本構成も見事。


■ 舞台 「フォトジェニック」

平成22(2010)年4月14〜18日 @下北沢 ザ・スズナリ
演出;堤幸彦、出演;半海一晃、野添義弘、多田木亮祐諸氏の「キバコの会」のユニット。
そこにゲストの脚本;福田雄一、出演;真野恵里菜、街田しおん、白田朋也、三浦理恵子、
音楽・演奏;武内亨の諸氏が加わる。

(18日観劇)
ある日、グラビア撮影応募に三人の女性タレントがやってくる。知能抜群だが、おバカで売るため馬鹿な受け答えをマネージャーと練習する推理小説好きな「君島はてな(真野)」、38歳を25歳と詐称して売り込むアンチエイジング熱心な「橋本秋穂(三浦)」、熟女AVしか後が無い「木田あゆみ(街田)」、それらに各マネージャー(キバコの会の三人)。マネージャーは顔を合わせてビックリ、顔見知りばかりだ。それぞれが脛に傷持つマネージャーは、なんとか編集者(白石)に自分のタレントを売り込もうと、策を使うが、それがハチャメチャで笑える。本人たちが必死になるほど、その破天荒さが客観的に笑いを誘う。グラビアの水着審査では、それぞれが水着審査があるのだが、君島(真野)を指差し、誰がこんな子供の水着を見たいのか?と突っ込みが入ると、すかさず君島のマネージャー曰く「ここに一杯居る」と客席のベンチシートに陣取る真野ファンを指差し、客席爆笑。演劇中にもフィクションとノンフィクションを行き来しつつ話を盛り上げていく。真野ちゃんファンが客席に多いが、ファンの反応も上々で、観劇していた演劇ファンのBlogでも真野ちゃんの演技だけでなく真野ファンの反応も賞賛されるほど。演劇ファンには、その反応も“演劇ファン”としての“ツボ”もあるのだろう。さてそれで、話の続き。不眠不休だという白井編集長が背中から血を流して殺されている、ということで話が急展開する。我らが真野ちゃん、推理小説ファンの「君島はてな」は、事件の顛末や犯人を推理する。何十人もの推理小説作家を諳んじて列挙できる「君島はてな」ちゃんの推理の真骨頂である。しかしそこへ、ひょっこりと白井編集長が現れる、、、。。。話をグイグイと引っ張っていく展開と会話の面白さ。各演劇人の演技を、ギターの生演奏でBGMとして効果音として、武内氏が盛り上げる。真野ちゃんにとっては演劇出演二作目であるが、前作「恋するハロー!キティ」では涙と困惑の表情が多かったのに対して、今回は笑顔とすました醒めた表情が多く、表情が今回は難しかっただろうに、巧くこなしたのは流石である。真野ちゃんにとって第三作目の舞台は、8月の明治座である。まったく異なる舞台を経験することは、真野ちゃんを益々成長させることであろう。それはともかく、今回のフォトジェニック、出演者7人+音楽1人が、それぞれの個性を出し合いながら一つの舞台を作り上げていく、、、客席数は少ないが、ゆえに演者と客席の一体感が生まれ、観客も舞台を良い方向に導いていく、ザ・スズナリの舞台だからこそ可能だったのだろう。舞台のキャパ、演者などで変化するのも演劇ってことだろうか、、、。これまで舞台を観ることが殆ど無かったにも関わらず、真野恵里菜ちゃんが出演することで舞台を見、演劇の楽しさが少し判った気がした。
しかし真野ちゃんファンとしては書いておきたい。やっぱり真野ちゃんの集中力と演技力は凄い。笑顔も良いが、ツンとしたキツイ表情にも萌えてしまった(汗)。良い演劇を拝見できたことを、真野ちゃん、キバコの会諸氏やゲスト演者の方々に深謝である。


■ 舞台 「つばき、時跳び」

平成22(2010)年8月11日- 8月29日  @明治座
柳井つばき:福田沙紀 、井納惇:永井大 、横井小楠:勝野洋 、黒瀬幸太/黒瀬虎太郎:金子貴俊
仰烏帽子綾/団子屋の娘:真野恵里菜  、柳井芙美:紫吹淳 他
(スタッフ)
原作:梶尾真治 、脚本・演出:成井豊 、音楽監督:加藤昌史 、製作協力:演劇集団キャラメルボックス

(22日観劇)
SF作家の井納は、創作活動に専念するため東京から熊本の、祖父母の暮らした古い家に引越す。しかしそこは、和服を着た娘の亡霊が出るという曰くの家だった。科学的小説を書く井納は亡霊を信じないが、ついに目前に娘が現れる、、、。実は亡霊ではなく、時空を越えて、元その家に縁のある幕末の娘がやってきたのだ。その娘を追って、開国と攘夷の騒乱の熊本に井納はタイムスリップする、、、。やがて惹かれあう二人。開国論者の横井小楠や坂本龍馬が井納と共に現代にスリップしたり、真野ちゃん演じる綾が幕末にスリップする。殺伐とした論争と殺陣をも浄化するような純粋な恋の行方は、、、(まだ上演中のため、ここまで)

真野ちゃんが出演しなければ、なかなか舞台演劇は鑑賞する機会が無いが、舞台の構成や役回りに展開って巧く出来ているものだな、とつくづく思った。上演は4時間で、2回の休憩時間を除くと、まるまる3時間の劇が、長いと思わない面白い展開に、演劇の楽しさを堪能することができた。
真野ちゃんも重要なポイントに絡む役とセリフを貰い、生き生きと頑張っていたのが嬉しかった。


■ 「美男ですね」

主催;TBS/TBSラジオ  脚本・演出;福原充則
北山宏光(Kis-My-Ft2)、内 博貴、宮田俊哉(Kis-My-Ft2)、高畑充希、真野恵里菜、他

上演場所&期間
<東京公演>赤坂ACT シアター
  10 月 8 日(土)〜20 日(木)
<横浜公演>KAAT 神奈川芸術劇場
  10 月24 日(月)〜30 日(日)
<大阪公演>森ノ宮ピロティホール
  11 月 6 日(日)〜 9 日(水)
<福岡公演>福岡キャナルシティ劇場
  11 月24 日(木)〜27 日(日)

(10月13日 赤坂ACTシアターにて観劇)
東京へ仕事の出張が終わってから、真野恵里菜ちゃんが出演している舞台、「美男ですね」を観賞してきた。実は真野ちゃんのチケットの都合に合わせて仕事を入れた、という事実はさておき、具合良く朝から晩まで効率的に動けた。

今回の舞台のチケットは、ファンクラブでの抽選によって購入した。開演は18時30分からだが、開場は18時から。その20分ほど前に会場である赤坂ACTシアターに着いたが、冷汗が出るような情況に驚いた。女性、女性、女性、、、98%が女性客だ。男性を辛うじて探したら、やっぱり真野ちゃんファンだった、という状態。主演がジャニーズのKis-My-Ft2というグループの男性ゆえか、原版が韓流だったゆえか、まぁ両方だろうけど。

「美男ですね」については番組名は知っているが、ストーリーは全く基礎知識も無く観た。舞台は休憩を挟んで一部と二部に分かれ、終演は21時35分と掲示されていた。残念ながら最終の新幹線(今回は鉄道利用)に間に合うように会場を出たため、最後まで観れなかったが、ストーリーを帰宅後にWikipediaで読んでみたかぎり、若干の違いこをあれ原版に忠実のようだ(上演中ゆえ詳細に書かないが)。TVと違い、上演時間が正味2時間40分くらいに凝縮する展開になるわけだが、原版を知らない私にも楽しむことができたし、分かりやすいストーリーであった。舞台を観ると思うのだが、狭い舞台空間を上手に使うものだと思う。ブロック分けされた空間の利用や、複数のモニター画面の利用など、飽きせず観ることができた。主役らが演じるのがロックグループゆえ、歌がふんだんにある。

そしてやっぱり我らが真野ちゃん、可愛い! 一部で一曲歌うのだが、普段はハロプロエッグを従えてだから女の子のダンサーがバックなのだが、本舞台では男性ダンサーを従えて歌い踊る。この珍しい価値あるシーンが観れただけで、十分に満足してしまった!で真野ちゃんは、ヒロインをいびるNANA役。表向き天使か妖精のような超可愛いアイドル(そのまんま)、でも実像は性格悪るで周囲に当り散らすという、いじめ役(この点は事実と違い演技)。ころりころりと表情や声質を変える演技力は流石である。真野ちゃんの頑張りに、安堵した。

もう一回しっかり観賞したいが、既に横浜も大阪も週末は売り切れ。FCから抽選が外れた分は一般発売に電話を掛け捲ったが、繋がった時には売り切れていた。やっぱジャニーズファンと韓流ファンが相手じゃ、チケットを取るもの容易じゃない。


■ リアルエチュード みんなの家

当日はぎりぎりまで仕事をして午後3時半の新幹線「のぞみ」に飛び乗り、東京へ行ってきた。復路は午後10時東京発の最終の「ひかり」で帰ってきた。
行き先は、赤坂BLITZ。
真野恵里菜ちゃんの即興劇【リアルエチュード みんなの家】の夜公演(18:30〜21:10)を観賞してきた。

演出;古厩智之、プロデュース;丹羽多聞アンドリュ
真野恵里菜/春川恭亮(劇団EXILE)/パパイヤ鈴木

前半、舞台上に出る舞台装置はホワイトボードだけ。今宵のテーマは、『衝突』。家族や友人などと衝突したエピソードがテーマで、各出演者が語り、そのキーワードを古厩氏がホワイトボードに書きとめていく。書き留めていくが、その話の筋道は各出演者も観客も聞くことができる。衝突の内容は喧嘩、告白、むっとしたことなど、ぶつかり合えばいい。真野ちゃん、春川氏、パパイヤ氏の順に2つづつ話、計6つのエピソードがホワイトボードにキーワードのみ羅列された。その中から4つ、古厩氏が選択する。後半では、その4つのエピソードを元に、即興劇を行うのである。ここまで1時間。
後半、選ばれたエピソードは
/震遒舛磴鵑噺羞擦気鵑僚亢个ら電車内での家族旅行の話の食い違いのエピソード。これは真野ちゃんと春川氏の即興。駅員をパパイヤ氏。
△法二股をかける春川氏の友人と彼女の話。春川氏のちょっとしたコメントから、友人の二股がその彼女にバレそうになるエピソード。パパイヤ氏が友人で、真野ちゃんがその彼女。
に、パパイヤ氏と奥様の歯の治療法を巡って譲り合う話。パパイヤ氏と、奥様役の真野ちゃん。
い法▲僖僖ぅ篁瓩奥様にオカマバーで優柔不断にプロポーズする話。春川氏は、オカマバーのママの役。
いづれの話も、実体験して話のエピソードの提供者が一人居るのだが、他の人は前半で話を聞いただけで、観客と同様にキーワードのみが頼りである。一話につき、制限時間7分で話をまとめなくてはならない。
このような即興劇、観賞するのは初めてであるが、面白い!の一言。エピソードの提供者は、実話のように話(会話)をリードする必要があるし、ふられた共演者はエピソードをキーワードで知るだけだが、実体験のごとく劇をサブリードする必要がある。その会話のタイミングと台詞の間合いなど、稽古無しの即興劇で構築しなくてはならないのだ。そのような困難であろうなか、どのシーンにおいても真野ちゃんの勘の良さと適応や反応の良さには、感嘆した。しかもツンデレ風の御兄さんとの会話や、プロポーズされるかもしれない雰囲気を察知しつつじらすような、パパイヤ氏との劇。同じくパパイヤ氏との家庭の話。そして春川氏の友人の彼女役の嫉妬が見え隠れする役など、各シーンでの役どころの演技分けなど秀逸を極めていた。相手にリードされつつリードしなくてはならない、劇のキャッチボールである。パパイヤ氏の観客の爆笑を誘いながらの存在も大きく、ムードメーカーであったことも特筆である。
あ〜楽しかった。即興劇と知った最初は、どのようなものかと思ったが、東京まで行った甲斐があったというものだ。真野ちゃん現場に、ハズレは無い!

添付写真は、赤坂BLITZの公演案内看板。


■ リーディングドラマ もしも君が。 Last Christmas (12月21〜25日。うち21&25日が真野ちゃん)

紀伊國屋ホール(東京・新宿)  平成23(2011)年12月25日(日)に観劇

原作;凛、 演出;堤幸彦、 脚本;葛木英
出演;真野恵里菜(冬本麻樹)、 大貫勇輔(秋山優基)、 ヴァイオリン;武内いづみ、 他

《ストーリー》
幼なじみの2人も高校生となった優基と麻樹。お互いに惹かれ合っているもののコクることなく日々が過ぎてゆく。ただ優基はずっと一緒にいられるだけで幸せだったのだが、ある日そんな日々が長く続かないことを知る。体調不良となった麻樹から、小学生の時に大怪我をした際、輸血によってHIVに感染していたと告げられる。麻樹は優基に嫌われるのを恐れてその事をずっと隠していたのだ。自分の身のことから、勇輔を想うもう一人の幼馴染にと、身を引こうとする麻樹。しかし、病気の告白をきっかけにお互いの気持ちを伝え合うことができ、麻樹と勇輔は幼なじみから恋人に変わる。だが、その間にも麻樹の病気は着々と進行していた...。死の床で勇輔に渡したクリスマスプレゼント。その中には、勇輔へのメッセージの有り場所が。急いで取りに走り読む勇輔。勇輔への想いが詰まったラブレター。そのラブレターを読むころ、麻樹は静かに17年の生涯を閉じた。

リーディングドラマ(朗読劇)って、本を読むだけかと思っていたが、予想が大はずれだった。舞台には左右高さの違う椅子を兼ねたステージに白樺状のオブジェ。オブジェは光の強弱や色調で変化する。椅子を兼ねたステージは、ある時は学校にそして家に、または水族館と云う具合にロケーション設定が変化する。背後にはスクリーンに写真が映像的に、具体的にあるいは抽象的に写し出される。ヴァイオリンが情景をライトモチーフ的に奏でられるが、決して前面には出てこない。舞台に現れるのは、真野ちゃんと大貫氏だけ。その二人が台本を手に、時にはアドリブを混ぜながら、舞台上だけでなく客席通路も使って動きを出しながら読み聴かせる。 とここまで書くと、演劇の仕上げ途中のように思われてしまうかもしれないが、現場に観賞すると、やはり朗読劇は朗読劇であって暗記による演劇とは別物である。演劇には動作のような動きの表現や舞台装置が重きをなす傾向にあるだろうが、朗読劇は通路を歩きながらでも、動作は従であって読み聞かせることが主である。ゆえに、どれだけ朗読という台詞を聴かせることで感情を込めて伝えることが出来るかが勝負となる難しいジャンルだと実感した。

しかし真野ちゃん、完璧な表現だろう。昨日の真野ちゃんで、女優としての真野ちゃんの素質があることに、完全に確信した! 朗読の抑揚、強弱、間合いそして声のトーンなど、デートのはしゃぎっぷりの中に、不安を隠した複雑な表現。そして死の床での苦しげな苦痛に耐えながら彼に伝えようとする溢れる気持ち、、、演技という動作が無いぶん、朗読で伝えるという困難さにもかかわらず、会場をすすり泣く嗚咽の声で満たしてしまった。最後の頃には、真野ちゃんの姿を見たくても涙で見れなくなってしまった。左隣の初老の夫婦は話の半分くらいからハンカチで拭いながら、右隣のマノフレのお兄ちゃんも涙涙、、、。あ〜〜真野ちゃんに、やられてしまったなぁ〜という感じだ。


■ 舞台 「ギターを待ちながら」

@ 赤坂レッドシアター (東京都港区赤坂)
期間;平成24(2012)年2月8〜19日 (全15回公演)・・・12日&19日の昼の部の2回観劇。

演出;堤 幸彦
脚本;佃 典彦
音楽・演奏;武内 享
出演 半海一晃 野添義弘 多田木亮佑 真野恵里菜 街田しおん 白石朋也 三浦理恵子 KENCHI(EXILE)
企画キバコの会

今から35年前の1970年代後半、ロックバンドとして活動していた「ザ・スカンク・Z・R」は、メンバーの内紛で分裂した。時は流れ、それぞれの境遇の下、情熱を失っておらずバンドの再結成に動き出すが、ギター奏者が自殺。ポケットには当時のスナップ写真にギターピックそして楽譜。再結成には、そのギター奏者の弟が立ち塞がるが、パーカッション奏者の娘でアイドル志望の少女が奇策でギター奏者参加の目途が立つ。それぞれのメンバーの流れた月日の苦境からの復活、そして借金取りから逃れるために犬に身をやつしていたパーカッション奏者の立ち直りで、いよいよバンド再結成の時がきた。

2時間の舞台、ほとんど抱腹絶倒の連続! 細かいダジャレに放送禁止用語まで散らばられていて、危ないほどに面白い舞台だ。 小気味良いテンポの進行で、あっという間の楽しい2時間だった。

真野恵里菜ちゃんの存在は舞台進行のリードオフマン的でもあり、かつ唯一しんみりと涙を誘うシーンの感情表現の秀逸さに目を瞠る。

舞台は2回観劇すると、台本とおそらく違うアドリブが満載であることがわかる。大爆笑のステージで、つっこみ つこまれ、即時の対応力が必要なことは云うまでもないが、2年前の同じくキバコの会の【フォトジェニック】の時より、真野ちゃんに余裕が感じられるのは役者として成長しているからだろう。その時にはタブーだったような下ネタギャグもポンポン飛び交う(真野ちゃんは云いません)のも、真野ちゃんがが成人式という通過儀礼を終えているから解禁になったのだろう。おもいっきりの良さと痛快感をも感じる舞台、キバコの会の御三人は益々パワーアップし、他の役者さん全員も見事に噛み合った楽しい舞台であった。

もう2〜3回は観劇したいと思うのだが、公演期間が短くて残念だ。

キバコの会、2年前の第2回公演【フォトジェニック】以来の舞台拝見になるが、真野ちゃんの8thシングル『元気者で行こう!』のMVにも出演下さっており、親しみと再見の懐かしさがある。会場配布のパンフレットの中で街田しおん氏が 2年前の「打上げの時に堤監督が またこのメンバーでやりたいね」 と仰ったが今度が実現しにくいこの世界で また」 と述べてらっしゃるが、どうぞ同じメンバーでぜひぜひ第4回目、5回目と続いていくことを願っている。


■ リーディングドラマ  LOVE LETTERS  (ラヴ・レターズ)  2012 Spring Special

公演日程 2012/3/8(木)〜3/12(月)  @ パルコ劇場 (東京都渋谷区渋谷) ・・・ 3月12日観劇
作 A.R.ガーニー  訳・演出 青井陽治

出演
3月08日(木) 19:00  平岡祐太&山田 優
3月09日(金) 19:00  小池徹平&平野 綾
3月10日(土) 14:00  鈴井貴之&保坂知寿
3月11日(日) 14:00  櫻井孝宏&大塚千弘
3月12日(月) 19:00  鈴木裕樹&真野恵里菜

昨年12月、新宿の紀伊國屋ホールにおける朗読劇「もしもキミが。Last Christmas」では動きが若干あったが、今回は途中15分の休憩を挟んで2時間の公演時間、まったく動きは無し。静寂の会場に読者2人の声が流れる。鈴木氏はジーンズで若干普段着っぽい姿で、前傾姿勢で台本を膝に置くなどリラックスした朗読姿勢で終始。一方、真野ちゃんは白のワンピースっぽい姿に、薄茶色のヒール姿で台本を終始ささげ持ち、背筋を伸ばして朗読した。2時間、まるまる大きな台本を一度も膝に置くことなく読む集中力にも感嘆した。その姿も清楚で美しい。それはともかく、幼馴染の学生時代から二人が55歳になって真野ちゃん演じるメリッサの逝去と天からの声までを、朗読で演じる。1990年8月19日に この朗読劇がオープニングしてから、実に400組ものカップルによって読み続かれてきた歴史有る朗読劇に、真野ちゃんが名前を連ねたのである。そのような歴史有る朗読劇とは全く知らず、そして内容も知らないで出かけた。朗読者の違いで、400組のカップルがあれば400通りのラヴ・レターズが存在したと云えよう。

(ストーリー)
前半、唯我独尊的な少女メリッサは幼馴染のどちらかというと理屈っぽい少年アンディーの想いを受け入れられない。すれ違いの多い二人は、それぞれの道を歩み、それぞれの家庭を持つ。堅実に栄達の道を辿るアンディーと、芸術的な資質で破滅的なメリッサは、それでもいつしか人生の一時期においてお互いが精神的だけでなく肉体的にも交差する。冷静沈着なアンディーは己の前途のためにも間をおくことを望むが、メリッサの感情は破滅的の度合いを強めていく。そして錯乱と滅亡。メッリサの死によって初めてアンディーは己の存在がメリッサ無しに有りえなかったことを知る。。。

前半、思いを寄せるアンディーを邪険にあしらうメリッサの声の抑揚、そして破滅へと進む終焉期の震える声を押し殺したような激情の表現、そして自らも涙しながらの朗読、お互いの間合いの表現なども感情表現に重要だと認識した。朗読劇とは、深いものだなぁ、、真野ちゃんの朗読に深く深く感動した。


■ BS-TBS五月ステージ 【朗読劇 放送禁止】

(出演者)
真野恵里菜 / 町田啓太(劇団EXILE)
平成24(2012)年5月17日(木)
ヽ場17:30/開演18:00 開場19:30/開演20:00 、,魎兢沺
会場 青山円形劇場

舞台の周囲を客席が取り囲んでおり、舞台には四つの椅子が置いてあった。朗読劇であるが 全く動かないということはなく、その椅子間の移動と座る向きを変えることで舞台転換などを 効果的に表現していた。

真野恵里菜ちゃんは高校生の放送部員・坂口まゆか、町田氏は放送部顧問の先生・春山である。 坂口は校内放送の「恋パラ放送」で、恋愛相談に乗る。そんな放送に親身になってくれる春山先生に ときめきを覚える。或る時、坂口の友人の 椎名萌のBFのサッカー部員・雪村(漢字詳細不明)が 失踪する。その雪村と同クラブの 悠斗(〃)が坂口にコクる。坂口は春山先生への恋心が本物か 懐疑心からも、悠斗と付き合うようになる。或る日、悠斗から呼び出しの携帯が鳴る。様子が危機的で ある非常事態ながらも、本心の恋心ではなく試しだけの交際という罪の贖罪の気持ちから、悠斗の 呼び出し現場へ向かう。そこには椅子に縛られた悠斗と、取り囲むサッカー部員の大勢の姿が。 サッカー賭博で負けて、「生贄リセット」という罰ゲームに晒された悠斗の姿で、彼女である坂口に 部員全員がキスをするというものであった。危機一髪の処へ、失踪した雪村のGFの椎名が飛び込んで きた。雪村も罰ゲームで骨を折られたのである。そしてそこへ春山先生が警察と共に乗り込んでくる。 警察で聴取を終えた春山先生を遅くまで待つ坂口。溢れる思いと、正直な自分に戻った坂口は春山に 身も心も任せようとする。しかし教師である立場から、坂口の卒業を待つように促す先生と納得する 生徒。。。

なんだか、先生ずるくない?って感じ。放送室で生徒・坂口にスキンシップして さんざんその気に させたの誰?(苦笑)。先生への自分の恋が本物か不安なために、迷いながらもコクってくれた 悠斗と付き合う心情は、きっとそうなんだろうという納得を自らに言いきかせる心情と、先生=大人 ゆえに自分では無理、という壁を越えられない少女の心があるのだが。坂口がその気になったら、 卒業まで待とうって?都合良過ぎだろ、先生。それで幸せな高校生活のエピソードで終わるのだろうか。 真野ちゃんの熱演は素晴らしいが、話の上での先生の「大人の事情」は、、、。坂口が卒業し、 晴れて交際が成就するのであろう展開であることを、願う次第。 真野ちゃん、女高生役なのでポニーテールにブレザー姿で登場。21歳でも十分に高校2年生姿で 通用しちゃう可愛ゆさだった。しかし真野ちゃん、上手いなぁ〜。安心して真野ワールドに 浸り情景を想像しながら楽しむことができる。観賞して本当に良かった。


■ 舞台 『 ウサニ 』

 @ ルテアトル銀座 (東京都中央区銀座)
平成24年8月03日〜26日
原作・脚本 : 野島伸司
音楽 : 小室哲哉
演出 : 永山耕三

ウサニ : 真野恵里菜 / 平野 綾 (ダブルキャスト)
コーゾー : 溝端淳平
コーゾーの父 : 温水洋一
レーコ : 高岡早紀
スネーク : 山本耕史
エーコ : 未来穂香
四谷(医者): 板倉チヒロ
三河屋 : 平田敦子 、 一宮 :越智映昭
へびイチゴの精霊 : 鈴木 蛍・黒木晴香・片岡春香・小林夏子・寺尾絢子

※ 舞台「ウサニ」(@ ルテアトル銀座) の 観劇は、22日(昼の部)&25日(夜の部)。

ダブルキャストのため、演劇としての千秋楽は 本日(26日;日曜日)であるが、 タイトルロールのウサニ役の 真野恵里菜ちゃんにとって25日夜が最終公演である。

本当の愛とは 真実の愛とは何か、愛すると云いながら何故に浮気をするのか。愛と愛着は 違うのか、愛は見えないが 見える入れモノ(姿)に魅かれるのか。愛と肉欲の狭間は、、、。 古今より繰り返されてきたテーマに、大胆な設定でストーリーが展開する。ウサギのヌイグルミに 憑依した精霊に純愛の権現とし、父と息子の二人と関係を持った美女に肉欲の権現として顕現させる。 その精霊を支配する一種、異界の感情を司る権現としてキングスネークを顕現させる。 そのキングスネークが舞台展開に大きな役割をなし、疑念・猜疑心・嫉妬・憎悪を植えつけさえながら 殺人事件まで人間界で起させてしまう。愛と肉欲の歪みの象徴の殺人事件である。

重要なポイントがある。監獄でコーゾーが父に面会したとき、贖罪のシーンで母親の亡霊が現れる。 コーゾーには許しがあれども、夫には怨霊の姿となる。母なる愛を示しつつも、夫には懲罰的である。 肉体への愛着の期間から愛への転換期に、倦怠というキーワードを提示し、小説の場合以上に結論に 導く展開は、ある意味すっきりしている。お互いの孤独を知る魂のみが魅かれ合うもの、という キングスネークの言葉を体現する孤独を知った期間を経て、愛の救済によって姿を現したウサニ(ピン) がコーゾーの前に美少女として見える姿で現れ、大団円となる。

真野ちゃんの演技の安定感、感情の入れ方の見事さ。ウサニとしてのコーゾーの前での言葉は幼児的 だが、その中でも感情を含めなければならない。伝わらない焦りや増す情熱や純粋さ。それでいて キングスネークをも説き伏せるような理屈の台詞、最終場面での愛の語り、、、難しい役だったと 思うが、よくこなれて感動的だった。

コーゾー役の溝端氏の膨大な台詞量と力演も圧倒的。キングスネークの山本耕史氏の怪演の迫力、 高岡早紀氏の妖艶な姿態と表情には生唾もの。そして各役者さん方々の見事さ。 音楽は小室哲哉氏だが、ウサニは妖精たちとの歌を含め2曲を歌う。ウサニがコーゾーの浮気を 見てみぬ振りで一人たたずみ歌う歌は、切ない。キングスネーク登場の音楽は迫力満点。 演劇が終わった後、カーテンコールでは満員の会場の全員でのスタンディングオーベーション。 今夜が最終公演となった真野ちゃんへの賞賛である。しかし、、、男優陣ファンと思われる 女性観客の方々も真野ちゃんの最終と知ってのことか?それとも舞台の素晴らしさからの スタンディングだったのか? 両方からであろう。 そして真野ちゃんの挨拶。涙ながらの 挨拶となったが、感謝の気持ちを伝えて万雷の拍手で幕となった。素晴らしいエンディングである。


■ 舞台【悼む人】 原作: 天童荒太(文春文庫刊)

演出: 堤幸彦  脚本: 大森寿美男
出演: 向井理、 小西真奈美、 手塚とおる、 真野恵里菜、 伊藤蘭、

平成24年10月19日〜12月9日 東京、大阪、広島、名古屋、福岡、松山、松本、
札幌、仙台、新潟、横浜

(11月10日 名古屋、中日劇場で観劇)
小説を読むと どのように舞台化されるのか興味津々なのだが、監督・脚本・演出家諸氏の提示法により、見事な舞台であった。写真をイメージ的に舞台と組み合わせることで、バックボーンの暗示をし、舞台上を左右二分割した舞台扱いも効果的。舞台装置を多くして距離の移動や違う空間を表現するのではなく、極力少なくすることで無駄なく距離の移動感を出すことは、元々は能楽的といえる手法だろう。
BGMもチェロの低弦をソロで静かに奏でたり無音にして静謐感を出すなど、立体的に(3Dという意味ではない)写し出される写真と相まって、緊張感をもたらしていた。
俳優陣は僅か5人で、男優・女優の演技は熱演という表現で賞賛する以上の、つまり演技以上の鬼気迫った表現であった。主演・静人演じる向井理氏のいかなる場面においても冷静な悼む姿を崩さぬ演技と、倖世の主人の故甲水氏の擬似自殺(殺人)シーンの狂気の演じ分けの見事さ。夫への愛ゆえに殺人を犯した小西真奈美氏演じる倖世の常態の場合と夫の憑霊状態の妄執の声色の演じ分けの戦慄。ジャーナリスト蒔野を演じる手塚とおる氏の傲慢な態度と、精一杯強がっていた姿勢を盲目となり巡子の前でかなぐり捨てて素の姿となり泣き崩れる対比。 伊藤蘭氏演じる、静人と美汐の母の巡子の死へ抗う姿勢と病を圧して傲慢な取材の蒔野に我が子を守る姿、そして死への恐怖と娘・美汐の前で弱い姿を見せまいとコメディーに振舞う、ある意味での人間の強さと弱さ。 婚約者の子を宿しながらも兄・静人の振る舞いに結婚を破断にする彼に、(逆)三行半を突きつけて一人で産もうと決意する真野恵里菜氏演じる美汐。決意あらたにしてからは、兄を恨むどころか兄をも慕う妹の姿に哀れさが漂う名演技だ。 ガンに余命僅かの巡子は、静人が女性と行動を共にしていることを蒔野のHPで知り、その女性が宿す可能性である新しい命に自分の再生を託す。この点、小説では美汐の産む子に生命の交差を託すように感じたが、演出が変えてあるようだ。消えていく巡子の命と美汐から誕生する命、生命の交差が静人の死者を悼む旅の背後で行われる。死者を悼み記憶に留めるのは、愛と感謝が故人にとってどうであったかが重要であるとのことだが、その旅は はたして家族を幸せにしたのだろうか。
ただ、傲慢な蒔野が静人の行いを欺瞞・偽善に思いながらも、最後にはその有り様を静人の母から聞く事で幼子のように泣き崩れるのは、死者だけでなく生きる者をもある意味で幸せにする力があったのだろう。そして静人が悼む現場は自分が夫を刺した場所ということで、静人は自分を夫にしたように殺してくれるかもしれないと付きまとう倖世。静人が憑霊と会話することで、倖世は夫に愛されていたかと云う疑問を氷解させる。静人と倖世のシーンは、本当に鬼気迫る迫力の連続だ。飄々とそして冷静さを失わない静人と、倖世が弾丸のように台詞繰り出すのも理詰めの理知的だ。生と死、そして本当の愛とは執着ではないのか、など、、、数々のテーマが三者三様に提示されながら舞台は展開していく。舞台は美汐の陣痛から母親を呼ぶ声と重なりながら、母親の巡子は冥界に旅立っていく。 派手な動きは無いが、僅かな動作が大きな意味を持ち、そして台詞の一つ一つが重要な舞台である。もう一回チケットが取ってあるので、しっかり復習したい。
美汐役の真野ちゃん、妊娠初期には長髪だったが、妊娠後期には妊婦らしく(?)ショートカットで登場するなど、演出も細やかだった。

(11月21日 長野県松本市、まつもと市民芸術館で観劇)
前回同様、あるいは前回以上の感動であった。
前回に観劇後の感想を書いたように、文庫本で読んだ時には 静人は死者を悼むことはできても家族を幸せにしたか疑問であったが、舞台では幸せの次元を変えて 大きく表現しているのだろう。愛というも
のは不幸な愛の形もあり、男女の異性間の愛が執着に過ぎないことをで、愛と執着の違いも浮き彫りにしていた。そして究極の愛に、 母なる愛を提示していた。しかし疑問が出る。偽装殺人で自殺した朔也は妻・倖世の母なる愛によって救済されるだろうが、倖世の魂の救済はどうなるのだろう。朔也に愛されていたかという猜疑心の解決に静人が解答を提示し救われるが、それは疑問が解けたということであった、魂の救済とは違うと思うのだが、、、難しい。
ともあれ静人の悼む旅は、直接接する人だけでなく、遠く離れた家族にも影響を及ぼす。 傲慢だった記者・蒔野も静人をフィルターとすることで静人の母から、母なる愛を知る ことで魂の救済を受ける。妹・美汐は自らが母となる過程で強くなっていく。それは静人の与えた影響をフィルターとしてである。 静人不在でありながら、彼の悼む旅は 多くの人を強く幸せにする旅でもあったのだろう。ベクトルは死者だけでなく、生者にも向いていたのだ。 フィナーレ、、、臨終の幻の世界で静人に会う母の語りと、時空離れた静人の語り、背後で陣痛から母を呼ぶ美汐の声、、、生と死の狭間で愛の永続性を訴えるシーンに深い感動に陥り、涙が止まらなくなってしまった。出演の下記諸氏、向井理、 小西真奈美、 手塚とおる、 真野恵里菜、 伊藤蘭、、、各人ほんとに本当に素晴らしい俳優さん揃いであった。各俳優さんが、まさにこの人でなければ表現できないだろうなって思わせるほど役柄にピッタリだった。そして演出やBGMに背景写真なども効果的だった。


■ キバコの会;舞台 「ギターを待ちながら〜やったぜ!本多スペシャル!」

@ 下北沢 本多劇場(東京都世田谷区下北沢)
期間;平成25(2013)年2月8〜17日 (全12回公演)・・・16日夜の部観劇。

演出;堤 幸彦
脚本;佃 典彦
音楽・演奏;武内 享
出演 半海一晃 野添義弘 多田木亮佑 真野恵里菜 街田しおん 白石朋也 三浦理恵子 KENCHI(EXILE)
企画キバコの会、 16日のスペシャルゲスト=藤井尚之

16日(土曜日)、午前中の仕事後に あおなみ線の蒸気機関車を撮影。すぐに新幹線に飛び乗り、 東京へ向かった。真野ちゃん出演の舞台【ギターを待ちながら】の観劇のためだ。

昨年の同時期に赤坂のレッドシアターで上演された同名舞台が、演出の部分変更を行って より多くのキャパシティーの本多劇場で再演された。
出演者の方々のアドリブをふんだんに交えたダジャレのオンパレードの中に、笑いだけでなく涙のシーンもしっかり織り込んだ痛快な舞台、また観劇したいものだと思っていたが願いが叶った。 舞台は18時に開演して、終演して時計を見たら20時半になっていた。時を忘れて舞台にのめり込むとはこういうことだろう。メリハリの効いたダイナミックな展開は、各俳優さんの個性が見事に溶け合ってこそ成し得た結果だろう。キバコの会の中核メンバーのお三人さんの連射するような言葉のやりとりとエネルギッシュな演技は、親爺パワー全開で感嘆する。そして真野ちゃんを含めた俳優さんの安定感は安心して感動できる。真野ちゃんのバンド名の暗記シリーズもパワーUPしており、実に66個!。 これ、解説書に「真野恵里菜の秘技」として紹介されている。記憶力抜群の真野ちゃんならではの秘技連射も噛まずに成功だが、こちらも安心感抜群だ。 ダジャレばかり言ってるようでいて、しっかり 核があるダイナミズムは、堤監督ならではだろう。昨年との変化は、舞台【悼む人】の場合のように映像(スライド)を用いた点や、上演タイトルの掲示法、そしてゲストの参加だろう。 多くの余韻を残した、楽しい舞台だった。舞台って映像化が殆どされていないが、また観劇したい舞台だ。
そしてキバコの会に、これからも真野ちゃんが参加されることを願っている。


■ キバコの会 第五回公演【KAKOCHI-YA】

演出;堤 幸彦 、脚本;井上テテ、音楽・演奏;武内 享
出演;半海一晃 野添義弘 多田木亮佑
真野恵里菜 白石朋也 矢吹春奈 信川清順
中村貴子 藤田知美 齋藤智美
高垣彩陽 三浦理恵子

@ 赤坂レッドシアター 平成26(2014)年9月18〜28日上演
(20日&21日に観劇)

「KAKOCH-YA託ち屋」とは、霊が集まる屋敷に住んで、抱かえている 恨みを晴らして成仏するのだという。原始巫女やイタコの一歩進んだ 役の人と思えばよかろう。そこに死んだはずの所縁或る女性に呼び出された 男三人がやってくる。女性は恨みを抱かえたままで、成仏できずにいるのだという。
男らはそれぞれの女性を成仏させないと、自らの身が危ないというが、何を 恨まれているか各人、さっぱり分からないのだという。
人は生死の境を越える時、何らかの思い残しが現世に有って未練は無念という感情に なるであろう。しかしその無念が個人の人に向かう場合は、妄執というより怨念と なるであろう。怨念は霊が怨霊や鬼という形で現世に顕れ、人に憑りつく。
人は死を迎えるにあたって、「託つ状態」すなわち心が満たされず不平を言う、恨む ことをいかに軽減して彼岸へ旅立てるのか、そして残された遺族は「託つ」を 軽減してやることができるか、つまり鎮魂こそがテーマであった。
この舞台は堤氏によるオリジナルだが、2年前に舞台化した【悼む人】も鎮魂であり、 堤氏にとっての鎮魂二部作ではないかと思った。その二部作に共通して出演している のは、真野恵里菜ちゃんだけである。舞台は昭和なキーワードを散らばめながら爆笑 を誘いながら愉快な展開で、鎮魂の暗さはない。かといって最後はしんみりと涙を 誘い、人情味ある悲喜劇である。単なる面白いだけの話でないのは、さすが堤氏と キバコの会である。結末の大どんでん返しも驚愕だ。実は死んでいたのは 男の方で、死んだことを知らずに彷徨う男の霊の鎮魂にいわれの女性陣が集まった のだという。真野ちゃんも今回で4回目のキバコの会への参加で、すっかり あうんの呼吸のアドリブが身についている。真野ちゃんの恒例の長暗記も健在で 見事であった。
観た後からじわじわと深いテーマであったことが分かり、感動に包まれた。


■ 『ベター・ハーフ』

平成27(2015)年4月5日観劇、下北沢・本多劇場

作・演出:鴻上尚史
出演者:風間俊介、真野恵里菜、中村 中、片桐 仁

「ベター・ハーフ」とはギリシャ時代の考え方で、天国で一つだった魂が男と女に分かれて現世に生まれ、その分かれた自分の魂お半分と出会うとベター・ハーフなのだという。英語圏では恋人や夫婦のことを洒落て、こう呼ぶというらしい。

さて感想だが、、、舞台は4人の思いが複雑に入り乱れて、より良い安定と安心の居心地良い恋愛のゴールを目指して錯綜する。錯綜、そうなのだ。舞台でも決して正解という結論には至らないが、程よい方向へベクトルが向いて行く。紆余曲折の4人の恋愛シーンは時系列的に進んでいく。半年後、一年後などなど。その時間の経過の間に何が有ったか、どう4人がそれぞれ過ごしたか、その想像まで掻き立てられる。それぞれのシーンは、台詞の巧妙な言い回しや速度感がすざましい。その台詞に込められた意味合いや感情が役者を通じてダイレクトに伝わってくる。台詞や恋愛状況においても、これまでの自分の経験に照らし合わせて思い当ったりもするシーンには、少々照れくさく思い出してしまう。本人は至って真剣なのだが、客席が笑いが起こるシーンも多々あった。そうなのだ。恋愛って、本人が真剣に思いつめれば詰めるほど他人が見たら滑稽に思えるってあるのだろう。そう思えば、自分の経験が周りに何と思われていたかを思い出しても恥ずかしくなる。優柔不断そうに見えても、実は自分でも同じような行動しか選択しなかったであろうという共鳴を感じた諏訪(風間)。思いやるがために傷付ける場合もあるという迷いを熱演だ。感情表現が若いためストレートでありながら面倒で重くなる平澤(真野)。複雑な身の上から少々卑屈っぽく自分を隠そうあるいは恋愛を演技しようとする小早川(中村)。焦りから押しの強さも空回りする沖村(片桐)。そんな役を演じる4人の個性的快演が見事に絡み合った素晴らしい舞台だった。

マノフレの立場からすると、真野ちゃんのコスプレってどんな場面に登場するかと事前に不思議だったが、思わず二ヤけてしまう可愛さだった。ただチア姿の時はその展開から可哀想でならなかったが、その展開の明暗を際立たせるのにも納得の演出だろう。隠語連発には、こちらが恥ずかしくなったが、台詞とは云え真野ちゃんは勇気が要ったことだろう。それを成し遂げてしまう役者魂も見上げたものだと思う。

舞台装置って殆ど無かった。台詞と演技で成り立つ舞台だから、半端な役者では成り立たない舞台であった。そんな場に真野ちゃんが堂々と立つことは、マノフレとして誇りだろう。


■ 舞台『 僕だってヒーローになりたかった 』

平成29(2017)年7月6日〜7月27日
俳優座劇場(東京・六本木)
兵庫県立芸術劇場(兵庫県)
作・演出:鈴木おさむ
出演;田中圭、真野恵里菜、松下優也、手塚とおる

(7月9日に観劇)
演劇舞台は真野ちゃん出演物しか観ないので断言 できないが、観た限りの傾向では、情景設定の 舞台装置が抽象的になっているようだ。場面転換 も簡単な作り物だけで行い、主に観客のイメージ に委ねている。その究極は能であるが、そこまで シンプルではないにせよ、今回の舞台上はジャングル ジムのような立体構造物だけであった。その ジャングルジム様の外中、あるいは上などで舞台 情景や場面転換を示唆している。さて真野ちゃん、 演技しつつ、話の展開のナレーションのような 役割も担っている。だから1時間45分の舞台時間の 殆ど出ずっぱりなのだ。有頂天の人生からの転落と 藁にもすがるような追いつめられた生活から、苦悩 の日々に陥る小中正義。その主人公の転落後も励まし 共に苦悩を分かち合う妻。愛を偽善と呪う、リョーマン。 どん底の小中正義にヒーローになる誘惑をする官房長官 など。それぞれの役者の個性が配役にピッタリで、 いい味を出していた。二枚目でありながら三枚目の 要素を併せ持つ小中正義役の田中氏、説教キャラで 弩S、それでいて情に篤い真野ちゃんの妻。関西弁で 喋ってヒールらしい小憎たらしさを熱演された松田氏。 そして小狡さだけでなく、僅かな人情味もある役の 手塚氏。歯切れの良いテンポと展開で、あっと云う間 の1時間45分だった。


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Last Updated  2017-07-31