撮影場所&日; | 三重県伊勢市伊勢神宮内宮、平成19(2007)年9月22日、24日 |
撮影機材; | 22日=Nikon D80+VR18-200mm 24日=Nikon D80+80−200mmF2.8D、D70s+SIGMA18-50mmF2.8 |
秋季神楽祭の22日と24日を奉拝してきた。22日は晴天で、午前午後の二回、神苑高舞台で奉奏された。一方、24日は雨天となり、午前のみ参集殿能舞台での奉奏に変更となった。 今季の舞楽は【振鉾】に続いて、左方舞楽【迦陵頻】と右方舞楽【納曽利】、そして管弦【長慶子】であった。 右方舞楽【納曽利】は雌雄の龍の双龍舞であるが、面をかけているため視界が制限されるので、二人の舞人は揃えて舞うのが難しい難曲とされている。むろん難曲であることを感じさせない見事な舞であった。 神苑高舞台から変更になった参集殿の舞台は能舞台であるが、背後の老松の鏡板は隠されていた。高舞台から能舞台に変更になるとは、舞人さんの舞台の広さの感覚はどうかと思うが、意外に舞楽舞台と能舞台は寸法が変わらないのだ。舞楽の高舞台は四間(7m20cm)の正方形の中央に、一辺の長さが三間(5m40cm)の敷舞台がある。能舞台も三間四方であって、寸法は一致する。能の方が歴史は新しいが、舞楽も能も長い歴史の間に改革が行われてきたことを思うと、どちらが参考になったかは不勉強ゆえ不明である。ただ、三間という幅は舞うには程よい空間ということだろう。能のシテ(主役)は面をかけていることが多いから、見所(客席)から舞台に向かって左前角の柱は面の狭い視野からも舞台の端が分かりやすため、目付柱と呼ぶ。能の舞では三間を目一杯に使って周回するかの如く舞うから、目付柱は舞台から落ちないようにする危険防止にも目印として役立っている。能では動きは抑制されていて、殆どが地面に並行な視線である。僅かにクモラス・シオルときに面が下方を向くくらいである。であらばこそ、目付柱は重要となる。能ではシテとツレが同一所作の舞を舞う曲がある。それは能【二人静】や【一角仙人】など数曲である。そのような同一の舞を複数で同時に舞うのを、相舞と呼ぶ。舞楽で、【納曽利】のように同一の舞を舞うのをどのように呼ぶか、調べたが能のように相舞という表現があるのかも不明であった。能の場合はシテとツレという主従関係にあるが、舞楽【納曽利】は主従にないから、そのような呼び方は無いかもしれない。 参集殿能舞台に変更になったことから、舞女さん舞人さんの舞う舞台感覚はどうかと、考えてしまった。 |
■ 舞楽【迦陵頻】 |
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■ 舞楽【納曽利】 |
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Last Updated 2007-10-01