■山口線 宮野〜仁保(山口県);平成22(2010)年8月14日撮影 宮野を出た汽車「やまぐち号」は、約500mの直線区間で加速すると、25‰のSカーブを経て山間に分け入って行く。駅付近の踏切警報音が鳴り始めると、機関車のドラフト音が聞こえてくる。実り豊かな収穫を待つ青々とした水田から、やがて煙と煙突が現れてくる。湖面から浮かび上がるように全景を現した蒸機は、煙を残して勾配に挑んでいく。 |
■肥薩線 坂本〜葉木(熊本県);平成21&22(2009&2010)年8月15&16日撮影 通称「川線」と呼ばれる球磨川沿いの線路は、上流に向かって10‰の緩勾配が続く。かつての国鉄時代、8620型、C55型やC57型も通った趣きある煉瓦造りのトンネルから飛び出して来た新生8620型機関車は、一路 人吉を目指して行く。汽車「SL人吉号」の姿が視界から消えても、残った煙はトンネルから溢れ出ていた。 |
Last Updated 2010-10-11