日本!(オコナイ)
No.15 西浅井町 集福寺のオコナイ
撮影場所&日;滋賀県伊香郡西浅井町集福寺 下塩津神社、平成21(2009)年2月8日(日)
撮影機材;Nikon D300+VR18-200mm

8日は集福寺のオコナイの本日(ほんび)であり、既に御鏡など神饌の調製は前日に済んでいた。本日の午前9時に集会所に氏子さんが集まり、午前10時の下塩津神社での祭典に間に合うように社参される、その献鏡行列を撮影させて頂いた。
ここ、集福寺のオコナイの特色は、三点ほど(私的に)挙げられよう。
まず社参の先頭を、藁束に細い竹を刺し、そこに大根・人参・ヌカゴなどを串刺しした通称“ヌカゴサシ”が行くことである。畑作に関連する御神饌である。
そして第二点は、オコナイでは珍しく女性による神饌の運搬である。神社の第一鳥居を潜った場所から、女性は頭上運搬する。今でこそ女性は(昔は若かった美人)が運ぶが、昔は少女が嫁入り衣装で行っていたらしい。頭上運搬する女性は“みやげ六人”と呼ばれ、12歳までの少女が嫁入り衣装、婚礼の白帽子で務めたらしい。少女が幼児の場合は“台持ち”として母親が付き添う。その後は母親が運搬して、少女が付き添うようになったようだ。その場合には成人女性が着物、そして現在は普段着で行われている。かつて、少女が婚礼衣装とは、意味深である。。。
そして第三点は、御鏡の運搬である。先頭・後頭の二人が、大能(御鏡)・餅花・牛玉宝印を背負って運ぶ。御輿型の運搬や三宝に載せて運ぶ例とは異なって、背負い式である。
このように特徴があるのが集福寺のオコナイであるが、残念といえばせっかくの女性の頭上運搬なのに着物でもなくなった点であろうか。。。

※撮影にあたり、大変お世話になりまして御礼申し上げます。

上左写真;ヌカゴサシ。現地ではこれを、“ハナ”とも呼ぶそうである。
上右写真;粟餅(菱餅)。餅に粟を混ぜて搗き上げ、平に伸ばして冷やして固まったら菱形に切る。

上左写真;「みやげ六人」が奉じていく供物。御神酒など。
上右写真;「餅負い」。先頭・後頭用の御鏡である大能(オトウ)をオカワという曲物(木枠〜神霊の依代)の中に入れ、桟木という栗の木をあてて草縄で締める。桟木には、「産土大神・下塩津神社」の牛玉宝印を取り付ける。さらに三又に分かれた欅の枝に餅を巻きつけた餅花も取り付ける。

上写真;社参行列。ヌカゴサシが先頭を行く。御供物は“みやげ六人”という少女に付き添う“台持ち”女性が、頭上に供物を入れた台輪を載せて行く。台持ちの中身は、甕一対・銚子一対・鏡餅一対である。


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Last Updated  2010-01-01